つぶやき

某所で神託をしています。

桶狭間

桶狭間古戦場には、直政さんの顕彰式に向かう途中の出来事により

絶対に訪れる事になるのはもう解ってはいたのですが。

…………討ち取られた直盛さんが呼んだのか、それとも

直政さんが挨拶に来たかったのか…………

どちらにしろ『私が足を踏み入れる』という事が必要な事に変わりはないため

横にあったお店でお酒を買い、この地の方々へのお供え物として捧げる事にしました。

 

 

 

…………………………………………………

多分だけど、直盛さんはこの辺りで討ち取られたんだろうなぁ

ココ、不思議と強いものは居ないっぽい。

取るに足らないって表現してもイイのかは解んないけど

特に誰かに支障をきたすようなものは一切居ない気がする。

宗家にいたアレの方がよっぽど強かったし

…………もっと言うならココ、青木ヶ原樹海横の道路の比じゃないわ………

 

 

 

 

 

 

素「……そりゃそうだろ。あっちは討死じゃねぇんだからな。

それに、合戦で討死したヤツが全部無念を抱えてるってわけでもない。

中には『誰々のために』とか『故郷のために』とか

腹を括って自害や討死したヤツとかもいるからな。

でもあっちは、そうじゃない。無念、後悔、怨み、恐怖など

それらの念も凄いなら、死者がそれらに取り込まれて『塊』になったりもするわけで。

……『塊』の怖さを一度体験してるお前なら

古戦場の死者はまだ『見込み』がある分、恐怖心は殆ど無いはずだが。」

 

 

 

私「そうか、その違いか…………納得。

確かに色んな意味でも古戦場の死者との方が『仕事』はしやすいかも。

……………………………………………………

未成仏霊は居ても、『悪い霊』なんてものは居ないんだよ

……………あたしもそんなに強いわけじゃないけどさ。

結局それって『人の弱さ』が『悪いもの』に仕立て上げてるだけなんだよねぇ…………

……善悪のジャッジをするから、『悪いもの』に視えるってだけなのに……

 

 

 

素「そこが『原理を落とし込んでる人』と

『頭で理解してるだけの人』との違いなんだわ。

そこを理解してないと『本質』を視る事は出来ない。

そして『そこに触れなければ』『浄化』も『昇華』も不可能。

『強制昇華』は色々と大変なんだが『違う層』の中には

それを推奨してるヤツらもいるっちゃ、いる。

………それじゃ根本的な解決にはならねーんだがな。あくまでも応急処置にしか過ぎない。」

 

 

 

私「………………『ジャッジの概念を持ち込んだまま』

対処しようとすると、そうなるのか……勉強になります。」

 

 

 

素「……………………………………(笑)

コイツら(武将さん達です)は揃いも揃って先陣切りたがるヤツばっかだけど、

お前の意図を理解してるからあくまでも『守り』に徹してるだけだ。

何つーか……お前が『動くお社』なら、コイツらは『動く結界』ってトコかな。(爆)

お前が処置に失敗した時のための保険みたいなもんかも。

"何のためのこの四人"なのかは、いずれお前にも理解出来るぞ。」

 

 

 

私「…………何でもいいや。あたし自体は失敗したとしても構わないし

そこの腹だけは括ってるよ。ただね……………

……………………………………………………

それで死ぬようならあたしは所詮その程度なわけだし、

そう簡単にくたばるつもりはないから踏ん張るけどね。

もし仮にそれで死ぬような事があったとしてもそれが寿命なんだと諦めるわ(笑)」

 

 

 

素「おーー、いい心掛けだな。それでいい。」

 

 

 

 

 

 

墓碑にお酒をお供えし、ご挨拶をする。

………うんやっぱ直盛さんもこの辺りにいるわ。

そっちは直政さんに任せて…………………………

………………………………………………………

……………………………………………………

!風向きが変わった??…………………………

………あー…………、うん解った。

後はぐるっと一周回れば大丈夫そう。

 

 

 

 

 

 

私「素戔嗚さん。こんな感じでイイ?

………わ、そっちの姿かい(汗)

どっか『漏れ』とかない??」

 

 

 

素「………………………………………

とりあえず大丈夫だ。お前この後、直盛の布陣跡にも行くんだろ?

それまでは『このまんま』でいかせてもらうぞ。」

 

 

 

私「あー………なるほど。

……………………………………………………

…………………………………………………

そっちの姿もイケメンだけど

あたしはいつもの素戔嗚さんの姿の方が好きかな。

でももう、すっかりその姿でも抵抗なくなったわ(笑)」

 

 

 

素「……ははは!そりゃ大進歩だな。(笑)

初めて視た時はすんげー嫌がってたのに。」

 

 

 

井「……………………

 

 

 

私「………?」

 

 

 

 

 

 

直政さんにとっては色々と複雑なのかな。

まだ生まれてなかったとはいえ、先代が討死した場所だし

多分だけど直盛さんまだココに居たっぽいし………

あたしが中を歩いてる時はもう横に居たから

早々に挨拶は済んだみたいだけど。

……なら多分、陣張ってた所も一応見ておきたいだろうなぁ……

まだ時間あるし長久手行く前に寄ってみるか。

 

 

 

というワケで直盛さん陣営跡地にも一応行ってみる事に。

そこから数分で到着はしたものの、私的に物凄いモヤモヤが(汗)

…………………………??何かおかしい……………

違和感があるのは気のせい??

直盛さんはホントにココに陣張ってたんだよね?

馬で駆けつけりゃすぐっちゃすぐだけど………

こっからじゃ周りが見えにくくない?

前を押さえてたけど後ろを取られた、って事なのかな

 

 

 

突破されたとしても本陣周りには兵がまだ居るわけだし、

…………………………あれ待てよ…………義元さんは油断して

この時宴会だか食事だかの最中じゃなかったっけ?

だとしたら本陣周りですぐ動ける兵はいなかったって事じゃね?

うーーん…………解らん(汗)

全っっ然解らんけど、違和感だけは凄い。

直盛さんは一体何処で討死したわけ?

 

 

 

ココに来た事でかえって個人的な謎を深める事となった私。

……………とりあえず長久手に行きながら考えてみる事にしたんですけど。

そもそも、あたしの認識してる今川義元本陣の位置が間違ってんのか??

 

 

 

 

 

 

井「………あき殿、主のご厚情痛みいる。」

 

 

 

私「??……いやぁ、別に直政さんのためだけに来たわけじゃないし大丈夫だよ?

宗家のご先祖様もこの戦には参戦してたっぽいから

鎮めてもらうのがメインだったわけだし。」

 

 

 

井「……………先代は討死ではござらぬ。」

 

 

 

私「え??(゚Д゚;)

……………………でもあの場所でお亡くなりになられたのは確かなんでしょ?

あたし自体は確実にあそこに呼ばれたんだって事を

いざ行ってみて確信したんだけど違ってたの?」

 

 

 

素「………いや、合ってるよ。」

 

 

 

私「……あ、いつもの素戔嗚さんだ。もう戻ってもいいの?」

 

 

 

素「うん大丈夫だ。……戦で死ぬケースで、

お前の頭からは抜けてる死に方があんだけど。」

 

 

 

私「え………討死以外に何がある??」

 

 

 

井「……あき殿、介錯(かいしゃく)というものはご存じか?」

 

 

 

私「介錯…………………………………

……………って、あの??」

 

 

 

素「そう。『あの』。」

 

 

 

私「え……?何で??家康さんや忠勝さん達は自害せず逃げのびたよね??

じゃあ義元さんが討ち取られた時はまだ生きてたって事?

何で生きのびる選択をしなかったの!」

 

 

 

素「まぁ落ち着けよ。んな事直政に言ってもしょーがねぇだろ。

そもそもコイツが生まれる前の話だし。」

 

 

 

井「先代は落ちのびるよりも名誉の死を選ったのでござる

 

 

 

私「………………………………………

あたし、それであそこに二度呼ばれたんだ

だって一回目に近くまで行った時は

『絶対に立ち寄るはずがなかったコンビニ』に寄る事態が勃発したわけだし

今回は『宗家の事が無ければ後回しにする予定だった』わけだし………

 

 

 

事故とかでもそうなんだけど、

例え遺体を移動させて葬儀を取り行ったとしても

魂は自分が死んだ所をウロウロしてたり

そこでパニックになってたりとかで

上に上がり損ねる魂もいるって事だけはたまたま聞いてたんだよね

病院でお亡くなりになられた人とかも同じだから

遺体やその場所に『帰ろう』って声掛けした方がいいらしいんだけど

 

 

 

………二年くらい前、創の同級生のお母さんが手術中に亡くなられた時

創の試合の関係で通夜には間に合わなくて、

遅い時間に二人で線香を上げに行ったんだけど。

その帰りにそのお母さんの姿を感知した時はビックリして。

でもハッキリ困惑してたのが視えたもんだから

『貴方は死んだんだよ。生前は親子でよくしてくれてありがとう。』

………って声を掛けたら居なくなったんだけどさ。

 

 

 

直盛さんが死んだ時はそんな声掛けとか誰もしないだろうし

普通に埋葬されたもんだから、もしかしたら創の同級生のお母さんと一緒で

あの公園の近くをウロウロしてたのかな………

あたしが一回目に寄った近くのコンビニは、

古戦場まで車で5分もかからない所だったんだよ

……あの時は直政さんも一緒にいたよね?

ホントは呼ばれてるの知ってたんじゃないの??」

 

 

 

井「………………………

 

 

 

素「知ってても直政にはどうする事も出来ない。

そもそもあの時は、お前まだ自分が転生後の直政だなんて認めてもなかっただろーが。

それが本当なのかを確認するための顕彰式ツアーだったはずだぞ?

だがお前はミョーに勘のいいヤツだから、

放っといてもいずれココに来る事はあの時点で解ってたんだよ。

………だから俺らは黙ってたのさ。

正確には『お前が今の状態まで成長するのを待ってた』って所だけど。

あれは今のお前でなければ『上げる』事は出来ない……

 

 

 

私「そっか……確かにそうかも。

でも、ちょっとでも役に立ったんなら来た甲斐はあったかな

…………未だにちょっと信じられない所はあるけどね。」

 

 

 

素「……………(笑)

まだまだ前哨戦だぞ?コレ。『こっちのメイン』は長久手の方だからな。」

 

 

 

私「長久手の古戦場は浮かばれない霊がいるって有名なんだけど

あたしちゃんと『お仕事』出来るのかなぁ。^^;

でももし素戔嗚さん達が護衛しきれなかったって事は、

何をやってもダメだったって事でもあるから

例え失敗したとしても悔いは無いけどね。」

 

 

 

素「・・・・・だよ。(ボソッ)

………直政、あきは頼んだぞ。」

 

 

 

井「御意」

 

 

 

私「!?」

 

 

 

 

 

 

素戔嗚さんは直政さんに私の護衛を頼んだ後、

通信はそのままで何処かへ出かけてしまわれたのですが。(汗)

武甕槌さんと猿田彦さんもまだ私と一緒におられたので

この二柱と武将さん達とで長久手へと向かう事になりました。orz

………道中が下ネタのオンパレードにならない事を祈ろう………